愛乗りシンドバッド
ハルはおもむろに立ち上がると
部屋の角の茶だんすの
下から二番目の
引き出しを開けた。
丸めて並べられてるのは
ぱんてぃー……かな。
その下から一冊の本を取り出し
俺に放ってきた。
ハードカバーの唐茶の本だった。
「星の航海術のことを
聞きにきたんだろ?」
う、さすが……!と
ハルならではの気の利いた
心配りに驚きつつも
さっそくそれを開いてみると、
中はアラビア語で
書かれているうえ
日焼け、ヨレ、カスレで
まったく解読不能。
「……おい、ハル。
話が早くても
俺が理解できなきゃ
しょうがないぞ」
ハルはさも軽妙な顔つきで、
『苦労もせずに
いたずらに高きを願う人たちは、
不可能な事求めつつ
あたら命を無にす』
と言った。
「人は苦労して
頂を目指すんだ。
高き地位にいる人は
みんな人一倍
努力してるんだよ。
それにそんな簡単に
全容を知られたら
先代のカリフが泣くしな。
それはほんの一部だけど、
お前にあげるから
ちょっとは学術に励め」
「くっ、
自分で訳せってか……。
めんどくさい」
部屋の角の茶だんすの
下から二番目の
引き出しを開けた。
丸めて並べられてるのは
ぱんてぃー……かな。
その下から一冊の本を取り出し
俺に放ってきた。
ハードカバーの唐茶の本だった。
「星の航海術のことを
聞きにきたんだろ?」
う、さすが……!と
ハルならではの気の利いた
心配りに驚きつつも
さっそくそれを開いてみると、
中はアラビア語で
書かれているうえ
日焼け、ヨレ、カスレで
まったく解読不能。
「……おい、ハル。
話が早くても
俺が理解できなきゃ
しょうがないぞ」
ハルはさも軽妙な顔つきで、
『苦労もせずに
いたずらに高きを願う人たちは、
不可能な事求めつつ
あたら命を無にす』
と言った。
「人は苦労して
頂を目指すんだ。
高き地位にいる人は
みんな人一倍
努力してるんだよ。
それにそんな簡単に
全容を知られたら
先代のカリフが泣くしな。
それはほんの一部だけど、
お前にあげるから
ちょっとは学術に励め」
「くっ、
自分で訳せってか……。
めんどくさい」