愛乗りシンドバッド
そのハンドマジックで
出された金貨には
ハルのマントに描かれていたのと
同じ紋章が刻まれている。

ルフみたいな鳥のその両翼に
後ろから覆われている人の姿。

三日月に星。

そして三角形を
逆さまにした図の中に
縦に裂けた『目』。

もちろん色などは一様に金で
成り立っているわけだから
ただの一色であるが、
余すところなく
豪華に施されていた
ハルのマントの紋章では
ルフは全身が漆黒で妖しく、
『目』のほうは真紅の瞳が
何もかもを支配するように
全天に飾られていた。

王家の紋章ってやつか。

親指と人差し指で挟みながら
そんなことを思うと、
どういうつもりなのか
ハルが両手で
その手を掴んできた。
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