愛乗りシンドバッド
俺も未来予知とか読心術、
正確無比の力の反射を
ハルみたいに
意のままに操ってみたい。

でも、例えば
かわいい子と食事をして
気分が良くなったりするような
五感っていうものが
生を享けたその日から
人には携わっている。

馴染みのあるその感覚が
どうしても神経系を
支配してしまうのは
当然だろう。

星の航海術は
まだまだ使いこなせていない。

よって考えてることっつっても
知ろうとして知れるっていうより
条件反射的な要素で
パッと体現できたりすることが
多いから実際わからん。

それにハルの心って
なんとなく他と違うような――。

と、その時だった。

強い風が
吹いたわけでもないのに
机に置いたランプや
壁に彫刻されている
ランタンの灯が
同時に消えてしまった。

向き合っていたハルの顔も
部屋の中もフッと
暗闇に呑まれた状態になった。
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