愛乗りシンドバッド
すぐに振り向いて確かめると、
闇夜のぼやけた木窓に
腰かけるように何かがあった。

ギクリとしたのは
その黒いシルエットが
ポンポン帽子を被った
小さな子供のようで
あったからだ。

首筋あたりから
何か噴き出しているように
見える。

モルジアーナは
『シャムシール』と呼ばれる
曲刀をもう一度操って
その影の頭に
刃先を軽く当てると、
窓の外にコロリと
そいつは落ちてしまった。

今のはなんだ……?

状況から把握するに
モルジアーナが
切りつけたのであろう。

人の首を切ったなら
大変なことではあるが、
その訝しさはおよそ人というより
フランス人形に近く感じた。

いつからあそこに……。
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