愛乗りシンドバッド
首筋にヒヤリと鉄の存在を
感じとれるほど
鳥肌もののギリギリの動き。

あげくに見たくもない
臓物や血しぶきまで
自分の振る切っ先から
飛び散る始末。

……くうっ。
なんなんだこれは。

最後の一匹は
身の危険を本能で悟ったのか、
木窓から外へ
飛び出ていってしまった。

魔人を逃した――と
悔しそうな顔をしていたのは
モルジアーナであったが、
圧倒されっぱなしの俺も
ある意味似たような顔を
しているかもしれない。

猿が……
あんな風に動けるなんて。

いっそ誰か、麻でも吸って
幻覚を見てると言ってくれ。
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