白色スケッチブック
「松井。まーつーいー。起きて起きて。」
私はゆさゆさと、不快にさせない程度に肩を揺らした。
「起きてる?起きてて無視してんの?起きてよー、学校閉まっちゃう」
松井は唸り声ひとつ上げない。
どうしたりいんだろ…、てか寝てるの?気絶じゃないよね?
「松井由樹ー、おきてええええ。んでこのリングノート見せてよー」
すると松井は、なにかに反応したように体を起こした。
そして窓の外と時計を確認してから、静かな動作で周りを見渡した。
「はぁ、何この時間…。」
松井は寝起きの声で、溜息と呆れた言葉を発した。
私は、松井の下敷きになっていたノートに目を向けた。
ノートは開かれていて、左のページは真っ白で、
「……すごい…」
右のページには、大きく翼を広げて飛び立とうとしているフクロウの絵が描いてあった。
鉛筆で、繊細に丁寧に。
「…そんなことねぇよ。汚い絵。」
「汚くなんかないよ」
「汚いよ。…丸まった鉛筆で要らない線まで描いてるし…見辛いだろ?」
松井は疲れた顔でフクロウの絵を眺めまわした。
松井ってこんな奴だっけ…?
新学期の初めから友達に囲まれてて、いつも笑ってて。
冗談を飛ばしたり、楽しそうで、ムードメーカーで、、、
「で、えーと…端本だっけ」
「あ、うん」
「起こしてくれてありがと。今寝起きで頭回んないけど…、とりあえず教室でない?」
時計を見ると、門が閉まる5分前。
私はゆさゆさと、不快にさせない程度に肩を揺らした。
「起きてる?起きてて無視してんの?起きてよー、学校閉まっちゃう」
松井は唸り声ひとつ上げない。
どうしたりいんだろ…、てか寝てるの?気絶じゃないよね?
「松井由樹ー、おきてええええ。んでこのリングノート見せてよー」
すると松井は、なにかに反応したように体を起こした。
そして窓の外と時計を確認してから、静かな動作で周りを見渡した。
「はぁ、何この時間…。」
松井は寝起きの声で、溜息と呆れた言葉を発した。
私は、松井の下敷きになっていたノートに目を向けた。
ノートは開かれていて、左のページは真っ白で、
「……すごい…」
右のページには、大きく翼を広げて飛び立とうとしているフクロウの絵が描いてあった。
鉛筆で、繊細に丁寧に。
「…そんなことねぇよ。汚い絵。」
「汚くなんかないよ」
「汚いよ。…丸まった鉛筆で要らない線まで描いてるし…見辛いだろ?」
松井は疲れた顔でフクロウの絵を眺めまわした。
松井ってこんな奴だっけ…?
新学期の初めから友達に囲まれてて、いつも笑ってて。
冗談を飛ばしたり、楽しそうで、ムードメーカーで、、、
「で、えーと…端本だっけ」
「あ、うん」
「起こしてくれてありがと。今寝起きで頭回んないけど…、とりあえず教室でない?」
時計を見ると、門が閉まる5分前。