文系男子。

[木月]

俺は、週一で剣道教室に行ってる。
部活終わった後でも間に合うので、中学の頃からダラダラと通っていて、それは中学の部活が終わってからも続いていた。

「こんばんはー」

一礼して、中に入った。
すると。


「阿呆かお前ら!」


怒鳴り声がした。
ビクリと体を竦め、声のする方を見ると、加藤先生がスーツの男と眼鏡の男を怒鳴っていた。
あの人機嫌悪くなると引き摺るからやなんだよな。

「…何したんですか、あの二人」

ひそひそと隣にいる多摩木先生(女の人みたいに綺麗な男の先生。加藤先生が惚れてるらしい)に聞けば、

「今日、紺太郎さんが倉庫の清掃をあの2人に頼んだんですが、倉庫で息絶える様に寝てたらしいですよ」

クスクスと笑う。
加藤先生がギロリと此方を睨む。
多摩木先生は下を向き、手拭いを被った。
< 141 / 253 >

この作品をシェア

pagetop