文系男子。

「…来てたなら早く防具をーーーー」

「そんな青筋浮かべながらこっちこないで下さいよ先生!」

「あああっ?!」

正座していた男が立った。
此方を指差して口をパクパクさせた後、ふらふらと後ろに下がり、尻餅をつく。
足が痺れてしまったらしい。

「…誰?」

「覚えてねえのかよ!図書館でーーーー」

「あ、あああ!竹之宮!」

「竹之内だ!」

「ああ…そうだっけ」

そして、あ、と思いついた事を口に出す。

「真朱来てねえんだけど…知らねえ?」

平日ならまだしも今日終業式だぜ?

そう言えば、加藤先生と竹之内の顔色が強張った。


「………何だよ?」

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