文系男子。

「そう。分かった?」

「…で、なんで自分が書いた物を嫌うんですか」

別に素直に喜べば良いじゃないですか。

真朱は、此方を見る。

「……俺が考えた物じゃないから に決まってる」

「…」

真朱は黙ってしまった。

「俺は、機械じゃねえんだよ。馬鹿みたいにはいはいはいって言う事聞けば、与えられた作業だけこなせば、良い訳じゃない」

認められたのは、俺の表現だけであって、俺の作品はどんどん埋もれていった。

あ、また  やっちまったかも。

何時の間にか下がっていた顔を上げると、真朱はこっちをジッと見ていた。

真っ黒なその眼を見た瞬間に、引き込まれて、感情が爆発しそうになる。

   
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