籠の鳥
「…っっ」

尖った枝で頬を切り、フードがとれたことも気にとめず走り続けた。


ざくやと会う前までは、ちゃんと独りで逃げ切れてたのに!

僕は…!


先の方の視界が広がってきた。


僕は皆を守れない…!!

ドンッ

「っ!!」

ドサッ

何かにぶつかり尻餅をついた。

「大丈夫か?」

目の前に立っていたのは青い目を持った男。

僕の目の前に膝をついて頬の怪我を触った。

「…誰?」

「怖がらなくていい。私は君の仲間だ」

頭を撫でられ微笑む。



「迎えにきたよ、まだらくん」
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