籠の鳥
それを合図にするように他の妖怪も飛びかかる。



剣を振った時、何かが違った。

剣が見事に妖怪を狩るのだ。


この状況でこの向きからだと、妖怪をかすりもしないのに…!


まぐれかと思ったが、次にきた妖怪も剣に当たる。


剣が違うだけで、こんなに変わるのか…?

確かにいつもより動きやすいが。


今までが嘘だったかのように妖怪を狩っていく。


細身の剣の方が大切なものを守れるなんて…

有り得ない。

こんな剣じゃ、何も背負えない。

俺は皆のかたきを背負わなくちゃいけないんだ…!





僕はその男を見ていた。


迎えにきた?

どこから…


「さあ、行こう」

「待って!何処に!?何処に行くんですか!?」
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