籠の鳥
「フォルコも、さすがに2人と2匹はやれぬか。…いや、遊んでいるだけかもしれぬな」

床に寝かせた僕の隣に母さんはペタリと座り、尾を揺らしていた。



母さんはクスッと笑う。

「まあよい。人間の小僧1人が私に適うものか。ゆっくり回復するがよい、まだら。その人間と共に過ごして染み込んだ血を本来の血で薄めるのだ。まだらは私が守るからの…」

愛しそうに見下ろして床を撫でた。



そこには―…。



大きな円形の妖陣が、眠る僕の床に広がっていた。

それは淡く怪しく光っている。



母親の力に包まれて…



僕は目を瞑りながらずっと歌を聴いていた。





"うしろのしょうめんだぁれ??"
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