籠の鳥

決意

朝早く、陽が出始めた頃に僕は目が覚めた。



起き上がると隣にざくやが眠っていた。

ざくやの左側にはさやが人間の姿のまま眠っている。


しかもざくやの腕枕……。


僕の眠っていた場所にもざくやの腕が延びていた。


僕も眠っていたか。


そう思いながらさやの方に回った。


それにしても、さやの化けた身体は本当に人間の身体か?

妖怪だぞ?


疑問を解消すべく、僕はさやの頬をつついた。



するとさやの身体は煙に包まれ、狼の姿に戻った。

「ぼっ、僕何もしてないッ」

そう誰に言うもなく、部屋を出た。



既に外の部屋は活気があってフウが朝食を作っていた。

僕は近寄って訊く。
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