籠の鳥

同志

俺とさやは互いにそっぽを向きながら飯を食った。

その間でまだらが食べずらそうにしている。

それを見てマオはまだらを呼んだ。

「まーくん、こっちおいで。美味しいものあるよ」

「あ、はい、じゃあそれを…」

立ち上がりかけたとき、俺とさやに脇から手を掴まれた。

苦笑いをして静かにまた座る。

「…それを取って頂けますか?」

「あらら」

肩をすくめて俯いているまだらにマヤも黙っていなかった。

「2人ともさぁ、まだらに迷惑でしょ。まだらを解放しなさいよ」

「「ヤダ。」」

「……………(泣)」

言葉ではなくともまだらの気持ちは溢れていた。


それを静かにやつはは見ていた。

「…俺が来てんのに何でこんな不機嫌なの?」


お前のせいだし。


俺は顔を向けずに心の中で毒ついたが、フウはそれが読まれないようにやつはの隣で言った。

「あなた様の見目形が整っているのに嫉妬をしているのでしょう」

「ああ、そう」

「「違うわ!!!」」

俺とさやは全力で否定した。

そのままさやはフウに怒りをぶつける。

「でたらめ言ってんじゃねぇよケダモノ」

「何を言う?あなたこそ溝に住むケダモノでしょう?」
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