先生との恋☆Second・Story☆完結☆

「んー……」

僕の指を触りながら、悩む心。


「心、僕のじゃなくて、自分ので悩まなきゃ」

「だって秋に似合うのにしたいもん」

そう言って僕の指輪を見る心。

それは嬉しいんだけど。でも。せっかくだから心の似合う物にしてほしい。

どれも似合うからこそ悩むんだけど。

「秋はどれが似合うと思う?」


左手を僕の方に向ける心にうーんと悩む。どれだろう。色はすべて違って、シルバーにゴールド、そしてピンクゴールド。


一番、可愛いなぁと思うのは。

「ピンクゴールドのが、心に一番似合うと思う」

可愛らしくて。


「本当?」


他の2本を抜き取って、ピンクゴールドだけを残してまた眺める。

「うん。これが良い気がする」


「これだと……秋のはシルバーになるんだね」


心のはピンクゴールドにダイヤは真ん中に3連。

だけど、僕のは同じウェーブのデザインではあるけれど

色はシルバーでダイヤは中央に1つになる。

デザイン的にも問題ないと思う。


「それでしたらお2人にぴったりのサイズがありますので今日お渡しできますよ」


「本当ですか?」

「えぇ。他のデザインの物ですと、お2人とも指が細くて綺麗ですのでサイズが大きいのしか今ありません……発注することになるのでお手元に行くのが少し遅くなってしまいます」


うーん。心が別のデザインでもいいなら、別に遅くなっても大丈夫だけどなぁ。

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