雪色の囁き ~淡雪よりも冷たいキス~
*
――雨の音がする。
私はその心地よい音を聴きながら、響の寝顔を見ていた。
長い睫毛。薄いくちびる。シャープな顎のライン。
そのどれもが愛おしい。
ただ、女の影さえなければ完璧なのに。
私は響の……彼女?
遊びの女?
体を重ねたあとすぐ帰されるのは本命の可能性が低いと、よく読むファッション雑誌には書いてあった。
いつもというわけではないけど。時々、23時よりも前に帰されることがある。次の日は仕事だからと言って……。
はっきりとした証拠がないから。疑いだけが募っていって、心が壊れそうになる。
実際に浮気してるところを見ないと。
証拠をつかまないと。
現実を受け入れられない。
この気持ちに区切りがつかない。
ドラマみたいに浮気の現場に遭遇するなんて、一体どれくらいの確率なんだろう?
それこそストーカー並みに見張ってないと無理だと思う。
――雨の音がする。
私はその心地よい音を聴きながら、響の寝顔を見ていた。
長い睫毛。薄いくちびる。シャープな顎のライン。
そのどれもが愛おしい。
ただ、女の影さえなければ完璧なのに。
私は響の……彼女?
遊びの女?
体を重ねたあとすぐ帰されるのは本命の可能性が低いと、よく読むファッション雑誌には書いてあった。
いつもというわけではないけど。時々、23時よりも前に帰されることがある。次の日は仕事だからと言って……。
はっきりとした証拠がないから。疑いだけが募っていって、心が壊れそうになる。
実際に浮気してるところを見ないと。
証拠をつかまないと。
現実を受け入れられない。
この気持ちに区切りがつかない。
ドラマみたいに浮気の現場に遭遇するなんて、一体どれくらいの確率なんだろう?
それこそストーカー並みに見張ってないと無理だと思う。