雪色の囁き ~淡雪よりも冷たいキス~
*
家に帰ると玄関に靴があったので、珍しく兄が帰ってきているらしかった。
最近はお互いすれ違っていて、家で会うことが滅多になかった。
「お兄ちゃん、久しぶり」
リビングのソファに兄の姿を見つける。
「おぉ、久しぶりだな」
一緒に住んでいるのにこの会話は何だろう。
兄はソファに大きな体を預け新聞を読んでいる。
私はテーブルを挟んで向かい側の座布団に座り込んだ。
「ねえお兄ちゃん。最近、遼には会った?」
「ん? 遼なら昨日も会ったけど」
「そんなにしょっちゅう会ってるの? 仲良いんだね、私なんて二ヶ月以上会ってないよ」
「へえ。珍しいな。前はホントの兄妹みたいにくっついてたのに」
「ちょっと、なかなか会いに行けてなくて。遼は元気にしてる?」
「別に普通だ」
視線を上げずに兄は素っ気なく答える。
私は冷蔵庫まで歩いて、麦茶を取り出した。
「まだ彼女と付き合ってるのかな?」
家に帰ると玄関に靴があったので、珍しく兄が帰ってきているらしかった。
最近はお互いすれ違っていて、家で会うことが滅多になかった。
「お兄ちゃん、久しぶり」
リビングのソファに兄の姿を見つける。
「おぉ、久しぶりだな」
一緒に住んでいるのにこの会話は何だろう。
兄はソファに大きな体を預け新聞を読んでいる。
私はテーブルを挟んで向かい側の座布団に座り込んだ。
「ねえお兄ちゃん。最近、遼には会った?」
「ん? 遼なら昨日も会ったけど」
「そんなにしょっちゅう会ってるの? 仲良いんだね、私なんて二ヶ月以上会ってないよ」
「へえ。珍しいな。前はホントの兄妹みたいにくっついてたのに」
「ちょっと、なかなか会いに行けてなくて。遼は元気にしてる?」
「別に普通だ」
視線を上げずに兄は素っ気なく答える。
私は冷蔵庫まで歩いて、麦茶を取り出した。
「まだ彼女と付き合ってるのかな?」