はうす~Love HOUSE Life~
適当にスウェットを着て1階に降りると、リビングのソファに深刻な顔をした両親が座っていた。
とりあえず、こんな朝っぱら(注:昼です。)からこの空気は耐えられないので
挨拶から始めようと決心した。
「お父さん、おはよう。」
できるだけ明るく言ったつもりだったが、お父さんは
「あぁ…おはよう……」
とツッコんでもくれなかった。
いつもなら、「もう昼だぞ。」と優しくツッコんでくれるのに!
いや…やっぱりおかしい。
これは、聞くしかない!!
「お父さん、どうしたの?お母さんから大事な話があるって聞いたけど…。」
そう聞くと、お父さんは話しにくそうに口を開いた。
「あのな…よく聞いてくれ、千景。お父さん……」
……ためが長げぇぇぇ!!
「シンガポールに転勤になった。」
おぉ…長かった……ていうか、
「………は?」
史上最大に口を開いた。
「いや、だから。シンガポールに転勤することになった。」
1回言ったからかものすごく落ち着いてんな、この親父…。
「いや、……はぁぁぁぁぁ?!!!」
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