君を想えば
単純な私は、

すぐに康介に会いたくなった。

夢心地。

初恋の相手に再会出来るなんて…。



「ハル?」

煙草の火を消しながら、

勝也が問いかけてきた。

「ん?」

勝也がそっとキスをしてきた。

「おやすみ。」

そう言って自分の部屋に戻って行った。





「………。」

いつからだろう。

勝也がキスをしてくるようになったのは。

キスをしてくる時は、

必ず何かを思っている時。

何を思っているかは分からない。

でも、

勝也だから嫌じゃなかった。

キスをしたからと言って、

私達は何も変わらない。

いつも通り、

朝にはおはよう。



「おやすみぃ〜…。」




新生活。

どうなることやら。

とにかく今は、

夢と希望で胸がいっぱいだ。
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