no drug no future
癒真「ダメだ!救急車呼ぼう!!」

そんなことしたら病院経由で捕まる。

病院の検査で薬物反応が出た場合は、必ず警察に通報しなくてはならない法令がある。

だから私は首を横に振る。

胃洗浄も兼ねて、水をいっぱい飲んで吐く。

だけど治まらない。

このまま死ぬんじゃないかな・・・

その時は本当にそう思った。

症状がだんだん悪化していった。

気持ち悪い幻覚や重度の吐き気、最悪の勘ぐり・・・

全てが私を襲った。

気が狂いそうになった。

いや、気が狂った。

ギャーギャーと叫び続けながらもまだ吐き続ける。

『死』という文字が頭を過る・・・。

2時間くらいこの状態が治らずにいた。

癒真「このままじゃ麗華ちゃんの身体が持たないよ・・・俺、捕まってもいいから病院いこう!!」


嘔吐で流れた涙とは別の涙が流れる。


『胸がイタイ・・・癒真くんの優しさが苦しい。もう、薬なんか辞めよう・・・絶対に。』


心に誓った・・・。

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