no drug no future
バイトがクラブだからサイケを聞かなくする事はできなかった・・・

もうそろそろ、薬に意識が向くのも治る頃だと思っていた。

だけど酷くなる一方だった。

バイトの環境も悪かったのかもしれない。

客はみんな楽しそうにブッとんでる。

羨ましい・・・。


このまま一生薬なしの生活なんて考えただけでも反吐が出る。

だって薬なしでは何をしていてもつまらないのだから。

どんなに豪勢な遊びをしても、素面じゃ無気力だった。


ナニモカンジナイ。

このときにバイトも変えていれば人生、少しは変わっていたかな?


頭の中は薬、薬、薬、薬・・・

朝から晩まで薬の事を考えてしまう。

したい、したい、したい・・・

とうとう夢でもクラブやレイブ

金縛りも酷かった。


あとは、日常で起こる後遺症のカングリ、フラッシュバック、幻覚、幻聴・・・

運ばれる前の私の薬の頻度は過去最大だった。


毎日何かしらの薬でキマっていた。


まさかタマ程度のドラッグでここまで酷い後遺症が出るとは・・・

私は薬を完全になめきっていたんだ。
 


寝ても覚めても薬だった。

また薬に逃げたかった。

でもいつかきっと普通に戻れるよね・・・?

そんな日を夢見た。

矛盾と混乱の繰り返し。


いったいいつになればこの先の見えない迷路から脱出できるのだろう。


毎日、理由も無い恐怖感に支配された。

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