no drug no future
15章 DJ
クラブ帰りでダルい日もあったけどこれ以上私たちに合う仕事はないと思い休まず働いた。

辛そうな顔を隠しながら働いているつもりだけどPsyjoには分かったみたいで、結構君達、根性あるね〜なんてよく言われた。

だんだん仕事に対しての信頼も得られてきたみたいで嬉しかった。

そんな中、Looseで回しているレジデントDJとも仲良くなりサイケやDJについて色々と話を聞き詳しくなった。

そこで私はDJに興味が湧いた。

癒真くんはバンドをしていて夢がある。

何もない私はそれがコンプレックスだった。

何でもいいから熱中するものがほしかった。

DJをやって癒真くんをちょっと見返したかった。

別に癒真くんに馬鹿にされたこともないし、文句も言われたこともないけど・・・。

でも空っぽの自分が情けなくて嫌だった。

いつかフラれてしまうんじゃないかと怖かったから・・・。

付き合い始めの頃に癒真くんはこんなことを言っていた。

『やっぱり恋愛はお互い尊敬する部分があればずっと付き合えると思うんだよね。』

だから今のままじゃ捨てられる・・・。

私は変わらないとだめなんだ。
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