好きとは言えなくて…
人が気持ちよくしてるのに誰よ。


声がした方を向くとそこには斉藤君が立っていた。


「あれ? 斉藤君。どうしたの?」


「さっき話したい話があるって…」


私の反応に斉藤君はため息混じりで答える。


「そういえばそうだったね。で、話はなに?」


全然興味ないから忘れてたよ。


「あっ、はい。あのぅ…僕は、最上さんが好きです。良かったら僕と付き合って下さい!」


私が促したからか斉藤君は勢いよく言い切ると私の方へと手を出してお辞儀をしてきた。


なんだと思えばそんな話か。だから菜美も楽しそうだったのね。


話したこともないのに好きってどうよ。





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