きみのとなり
私は湯気の上がるお粥をゆっくりと口に運ぶ。
「………」
拓ちゃんが?
じゃあ、窓を叩いていたのは
拓ちゃんだったの?
「……ど…して…」
どうしてよ…
「っ…」
私は食べかけ飲んだお粥を机に置いて部屋を飛出した。
「未来!?何!?あなた熱あるんだから寝てなさい!!こら!未来!!」
私はお母さんの言うことも聞かずに靴を履いて玄関を出た。
「未来!!」
お母さんの少し怒ったような声が聞こえて、パタンとドアが閉まった。