きみのとなり
小学生にしては身長はある方で
顔も拓ちゃんに似てかっこいい方なんだろうけど……
「何で俺にあいさつなしなんだよ~」
「は…ガキ…」
「あ?未来!ガキって言っただろ!」
「べっつに~?裕介にそんなこと言うわけないじゃん」
「今聞こえた!」
「えー?しらなあい」
「小学生いじめだ!」
「はあ!?」
「おばさーん!未来があー」
「ちょっ!」
私は拓ちゃんの弟、裕介の口をギュッとふさいだ。
もごもご言ってるのが可笑しい。
「裕介、あんま未来いじめんなよ~?」
「拓ちゃん!そんなこと言ってないで助けてよ!」
私は暴れる裕介を押さえながら、笑う拓ちゃんに困った表情を向けた。
「みぃ~きぃ~…」
「うげ…」
玄関に長居し過ぎて、お母さんが呆れ顔でやって来た。
この状況…最悪だ。