きみのとなり
私はパッと裕介から手を離した
が…時すでに遅し…
「また裕介君いじめて。この子は…」
ペシッとお母さんにお尻を叩かれた。
「痛い~」
「小さい子をいじめるからよ。さ、ご飯食べましょ。裕介君も拓海君も!入って入って!」
拓ちゃんは笑いながらペコッと頭を下げて食卓へと向かった。
私もお尻をさすりながらそれについて行った。
拓ちゃんの背中が見える。
大きいな…
やっぱり、サッカーしてるからな…
小さい時からずっとサッカーやってたもんね
身長も昔より伸びて、目線の高さもどんどん離れて…
拓ちゃん、私のこと“チビ”って言うよね
あと……
「はぁ…」
私は閉じていた携帯を開いた。
メールのフォルダを開いてさっき送られてきたメールを見る。
『未来ちゃん、拓海と来週デート(>_<)何着てけばいいかな?』
「……」
拓ちゃんには……
彼女ができた……