【完】ポケット-幼なじみ-
正直、怖い。
でも、なにもしないより何かしてから後悔したほうが良い。
「……蒼井さん。」
不気味な表情を浮かべたままの彼女が私の前まで来て、止まる。
「この鍵と
同じのを見つけて来て?」
はい、と私に鍵と何かの紙を差し出す。
「その紙は…ヒントが
おいてある場所を指してる。
制限時間は一時間。」
一時間…。
なんとなく一時間が少なく感じてしまう。
「ルールは…それだけ?」
彼女から受け取った赤いリボンが小さくついた鍵をしっかりとにぎりしめる。
「あと…
注意点がいくつかあるわ。」
思わずゴクリ、と唾を飲まずにはいられない。
それくらい、彼女の顔は不気味だったんだ。