粉雪舞い散る桜の匂い

(桜祭り…)
 
 一緒に行こう、と誘われた。
 

 ずっと、ずっと好きだった、先輩だった。
 
 だから、思いがけず、驚いて、嬉しくて、
 夢じゃないかと、何度も思った。
 
そして、
 好きだと言われ、問われた。
 
 鼓動が高鳴り、顔が赤くなる。
 
 声が上手くでなくて、頷く事しか出来なかった。
 

 何度も、何度も、頷いた。
 そんなリツを、先輩は優しく抱きしめてくれた。

 


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