好きだと、言って。①~忘れえぬ人~

ハルカにとって浩二は、同級生で比較的仲が良かったし、


何よりも初恋の相手の親友でもあったんだから、他のクラスメイトなんかよりは、親しみやすいポジションにいたとは思う。


だけどねぇ。


なんというか、予想だにしないカップリングというか。


まるで、姫君と従者じゃない?


仏頂面をしている浩二の、頭のてっぺんから足先までしげしげと観察していたら、ハルカがクスクスと笑い出した。


「あのね」


「うん」


「あーちゃんに、似ていたから」


「へ?」


私に、似ている?


って、「誰がっ!?」


ベッドを挟んで浩二と二人、思わず素っ頓狂な声を上げてしまった。
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