好きだと、言って。①~忘れえぬ人~

『持病の心臓病が悪化したんだ』


浩二から聞いて初めて私は、ハルカに心臓の持病があったことを知った。


そう言われれば確かに、高校の体育も見学しがちで、保健室にも常連さんだった。


だた、それは『虚弱体質なんだ』程度にしか私は認識していなかった。


まさか、心臓病だなんて。


そんな大変な病気を、抱えていたなんて――。


一番の親友だと言いながら、私はハルカの何を見ていたんだろう。


いつも笑顔で。


私に元気をくれた、ハルカ。


もっと早く連絡を取り合えば良かった。


そんな後悔ばかりが、頭の中をグルグル回る。

< 41 / 223 >

この作品をシェア

pagetop