空悟~大切な君~
「兄ちゃん、遊ぼー」
空悟が隣にやって来る。けど俺は遊ぶ気なんて全くないので適当に返事をした。
「今勉強してるから後でな」
「いやー!遊ぶー」
「嫌」
「いやー!」
「あのなぁ…」
怒鳴りそうになるけど、ここで怒るとまた泣いてうるさいからな。俺は空悟の好きなヒーローもののビデオを点けた。
「これ観てろよ」
「あー」
空悟はテレビに食い付き目の前まで行っておとなしくなった。案外軽い。
「ふー」
とりあえずこれで静かに勉強出来る。
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