空悟~大切な君~
「はぁ…」
俺はリモコンの電源スイッチを押しテレビを消した。強行手段だ。しかし、空悟は予想通り駄々をこね始めた。
「いやー!!」
「嫌じゃない。もう寝る時間だろ」
その瞬間、空悟はより大きな声を上げて泣く。
頭が痛くて、胃がムカムカする。
「うわあああああん!!」
「止めろ…」
「ああん!あああああ!!」
もう限界だ。耐えられない。
「いい加減にしろよ!!」
バンッとテーブルを叩き俺は立ち上がった。その瞬間空悟はビクッと身体を震わせ止まった。
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