キミを抱く

「とにかく
こういう話はさ
学校終わってから
できるじゃん」

ぐちゃぐちゃの
引き出しを
力ずくで
無理やり閉めるみたいに
話を終わらせようとした

タイミングよく
チャイムも聞こえてきて
私が校舎の方を向いた時

春の強い風と一緒に
先生の声がした

「だってさ
雪菜が
そんな顔してっから」

振り返る前に
先生はもう
校舎に向かって
歩き出してた

「……そんな顔って
どんな顔だよ
失礼だな」

つぶやきは
春風がさらっていく

なんで
寂しい時だけ
わかるんだよ

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