飛べない鳥
僕は中学のいつもの帰り道
ダメ元で、ふと思いたって飛鳥に告白した。
『飛鳥のことが好き。
これからも飛鳥と一緒にいたい』
当時、片想いの相手がいた飛鳥には
絶対にフラレると思っていた。
『じゃあ』
なのに、飛鳥は無邪気に笑って僕を指差した。
『光太を私の荷物係と任命する』
その言葉に僕が間抜けな顔で返すと
飛鳥は腹を抱えて笑い、
それから僕にカバンを渡して僕の前を歩き出した。
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