飛べない鳥


ただ

『僕は飛鳥のこと好きだから』

そう伝えることしかできなかった。



二回目の告白。


彼女は笑ってありがとうと言った。



―そんなような時の事を思い出していた今、


飛鳥はまた新しい彼氏をつくった。


『どんな人?』

と聞くと

『デブで顔がオタクっぽい21歳の大学生』


21歳って事は4つ離れているじゃないか。


それにルックスが良くない奴を彼氏に選ぶなんて前代未聞だった。


『飛鳥にしては珍しいタイプだね』


気分転換にいつもとは違う種類の男に手を出したのかと思った。



飛鳥からすぐメールが返ってきた。



『今までの性欲丸出しの奴らとは違うんだよ。

大人で、私を受け止めてくれる』


僕はそれを見てショックを受け

メールを打つ気を無くした。



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