冷たい雨に咲く紅い花【前篇】

強く、

強く、


「私も、もう離さないよ」

応える様に、
紘夜の背中に手を回し、私も抱きしめる。


強く、

強く、



グイッ、

紘夜が、私を抱き上げる。

目線が、同じになる。



吸い込まれそうな、漆黒の紘夜の眼。
その眼に、私が映っている、


と、
思った瞬間、




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