冷たい雨に咲く紅い花【前篇】

一気に気が抜ける。
私は、その場にペタンと座り込んでしまった。


「お、おい、実織?」

「…紘夜も、私のこと気にしてくれてるのかと、思ったのに…」



「バーカ、誰がお前の事なんて考えるかよ、メンドクサイ」


ガーン

…予想通りの反応……



ガックリと、うなだれる。



「…バーカ、嘘だよ」

そう、耳元で囁く声が聴こえたかと思うと、


後ろから、
紘夜が私を抱きしめた。





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