~幕末恋華~
「……。」
……でも、なんかやけに静かだなぁ…。
うちは都会で、毎晩自動車の音とかでうるさいはずなんだけど…。
静まり返っている土地を、疑問に思いながら見渡す。
「―お主!何者だ!」
「―え?」
すると突然何処からか声が聞こえてきて、気が付いた時には自分の真後ろに二人の人影が。
“何者だ!”って…ちょっと、それ失礼でしょっ。
…にしても良かった…人がいたんだ。
暗くてあまり分からないが、声からにしてその人は男だと分かる。
「すみません。あの、此処って何処なんですか?」