こんぺいとう
口から零れ出てしまった言葉はすぐに泡のように消えていく。
身体を満たす虚しさ。




もう、どうしようもないこと…
分かってるくせに。





馬鹿みたい……






「杏ー!!」




ふいに聞こえてきた言葉にあたしはさっと涙を隠した。





「肉持ってきたよ!見て見て!めっちゃ美味しそーでしょ?!」





そう言って笑顔でパックをカートの中に入れていく灯。
なんとなくその笑顔に助けられた気がした。




灯の笑顔はあたしを元気にする魔法みたい。




「うん、おいしそ。きっと峻も満足するよ。」



峻は野菜嫌いの肉好きだから。
なんて健康に悪い好き嫌いなんだろう。




小さい頃からずっと言い続けても、生野菜だけは絶対に食べてくれなかったぐらいだし。




「峻には野菜しかあげないもん!」




灯は悪戯っぽく笑いながらそう言うと、走りながらカートをレジまで運んでいった。







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