黒アゲハ Ⅰ -小さな宝物- 【完】
あたしの勘では……
知らない方がいいんだと思う、きっと。過去のことは。
みんなあたしを軽蔑するワケでもなく、フツーに接してくれた。
「じゃあ……誰かに教わった可能性もあるってことか」
流星の言葉に、あたしは黙ってコクンと頷く。
すると純が背中を擦るのを止め、あたしを見つめてきた。
……………?
「なんか……誰かに似てる……」
「……え?」
「気のせいだろ」
拓磨にぼそっと言われ、純は「そうかもな」と言って、あたしの頭を撫でた。
大切なものを扱うように──…