俺の特別な生徒。
「ところでお前、よく俺がここにいるって分かったな」

「職員室の先生に聞いたの!」

「そこまでして俺に会いたかったのか?」

「うん、先生大好き~」

…こいつ……。
俺の気持ちも知らないで軽々しい事を…。

「バカ、ユウ君に聞かれたらどうすんの?」

「ユウ君この学校じゃないもーん」

けらけらと笑う鳴瀬を見て、ただ純粋に心臓の鼓動が早くなった。
鳴瀬は、恋する純粋な乙女なんだな。
俺はそんな鳴瀬を汚すことなんてできない。

いつの間にか鳴瀬は俺の机の前の椅子に座っていた。
そして俺の方をみてニコニコしている。

……。

「鳴瀬、可愛いな」
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