流華の楔


違う。
違う違う違う。


土方の脳裏に、禁門の変で傷を負った和早の姿が浮かぶ。





本当は、信じる信じないなんてどうでもよかったのかもしれない。



己を悟らせない彼女をなんとか理解しようと考えたこともある。




だけど、違う。






本当は、
彼女を“救いたかった”のだ。





好きで、好きで。





だから救いたかった。


ずっと。




彼女が背負っている“何か”から。






それが、結論。
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