さくら ―余命3年の恋―
「お話の途中で出ちゃってすみません。
時間に都合がついたので、お部屋まで行ってみます」
「分かりました。
蒼空くん、喜ぶと思いますよ」
そう言って、にこやかに看護婦さんは去っていった。
部屋番号は訊かなかったけれど、何せこの病院に病室は各個室で10部屋だけ。
すぐに見つかる。
「2号室…なんだ」
案の定、部屋はすぐに見つかった。
【2号室】と書かれたプレートの下に【佐倉蒼空】と書かれてある。
ここで間違いなさそうだ。