僕とあの子の放課後勝負
「ただいま!お兄ちゃんいる?ねえ?お兄…」
しまった、と思って振り返ったが、既に梨央はリビングに進入していた。凝視しているのは、多分、僕の腰辺り。
「…あ、の、梨央?ごめ…」
「…お兄ちゃん…の…」
ばき。
ばかあ、という悲鳴と共に、確かにそう聞こえた。
右頬の痣、全治三日。
「梨央が悪いんだろ…いっ!」
「お兄ちゃんのせいだもん!あと少しだから我慢してよ!」
「な、何だよ。僕だって梨央のせいで痣が出来たし、炭酸飲料を吸い込んだから鼻が痛いし、散々じゃないか」
「何よ!ちゃんと服着てれば、こんなことにならなかったじゃない!」
ごめん。バッドタイミングで入ってきた梨央が心の底から憎いよ。

