年下の悪魔
家族を起こさないようにゆっくり階段を降りて、限界を出た。


いくら放任主義な親でも退院してすぐ、こんな早朝から出かけるとなれば心配するに決まってる。


外気の空気が肌に触れた。

いくら梅雨だの蒸し暑いだの言ってても、さすがに明け方は寒い。

まだ太陽も出てないし薄暗い。


家の前には、涼君がいた。





さっきよりドキドキが激しくなってる。

ドアを開け中に入った瞬間、死にそうなぐらい胸が痛い。


「早起き出来たじゃん」


まともに顔見れない。


「まぁね…」

両思いなんだ…って、思えば思うほど

嬉しくて泣きそうになる。

けど同時に、恥ずかしくて気まずい。

車を走らす横顔なんか見慣れたはずなのに、全てが新鮮に見える。

「ね、ねぇ…本当にどこ行くの?」

「内緒。でも今日雨降りそうだなぁ」

昨日の夜から雨雲が凄かったから降ってもおかしくはない。

天気を気にするって事は…屋内じゃないな。

…余計わかんない。

「もしかして、ちょっと遠出するの?」

「そこは正解。とりあえず4時間は見とかねぇと」


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