ゴリラな彼氏とゴージャスな彼女
うれしそうに手をつなぐ麗。


そんな姿を見ると、僕の方がうれしくなるよ。


でも、周りからの視線が痛すぎる。


人がたくさんいるのに静かな廊下。


通り過ぎてから、声が聞こえる。


「なんで?」


「うそだろ?」


「罰ゲームか?」


……はは、まぁ、そうだろうけど。


麗には聞こえてないのか、ニコニコしている。


うん、まぁ、麗がいいならいいや。


「どこで食べる?」


「中庭で食べてみたいの。」

「えっ。」


中庭の芝生?


確かにあの広い中庭の芝生は、人気の場所でたくさんの生徒が食べてるけど。


あんな人がいる場所で、一緒に食べるの?


それって確実に、みんなの見世物だよな?


「ダメ?」


そっそんな可愛い顔して『ダメ?』って。


「ダメじゃないよ。
行こう。」


ダメなんて、言える訳ない。


麗が望むなら、なんでも叶えたくなる。


僕の出来る事なんて、ささやかな事だけど。


麗が望むなら、なんでも出来そうな気がするんだ。



さぁ、中庭が近づいてきたぞ。


視線が集まって来る。


さぁ、来い、みんな見世物覚悟だ。
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