スノードロップ
食堂を後にして
門へ向かう途中


後ろから誰かが
歩く音が聞こえた。



振り返ると周が1人
歩いている。



「あれ?尚人と帰ったと
思ってた。」


「その予定だったけど
アイツのファンが
尚人に話しがあんだと。」


「ふーん。」


―朝の後輩達かな?―


周はいつもの歩く早さで
私を追い抜いて
スタスタと歩いていく。



「あっちょっと待って」


小走りで周を
追いかける。



「なに?」


「お昼食べた?」


「いーや、食ってねー」

「じゃぁさ、天気もいいし
土手道のベンチで
一緒にコレ食べない?」


パンが入った袋を
見せながら言った。



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