向日葵の種





――……携帯の着メロが鳴り響いたのは、その晩、約8時ぐらいのことだった。
暗い部屋の中で、呆然と天井を眺めていた僕。
枕元の携帯に伸ばした。


「はい、新山です……――え?」


相手は中野ちこの担任からだった。
彼女が帰ってこない、と母親から連絡を受けたらしい。
< 100 / 214 >

この作品をシェア

pagetop