鬼殺し
「落ち着け。まず話を聞こう。

皆、ここにきてさっきまで記憶を失っていたんだよな?
違う奴はいるか?」

鼻を赤く擦りむいた冬耶が、一同の顔を見渡しながら声をかけた。
皆、一様に頷いて返事をした。

「……仁史、大丈夫か?」

視線が元に定まってきた仁史に冬耶が最後、声をかけたが、仁史は軽く頷くのが精一杯だった。

まだ悪夢の中にいる様な胸糞悪い気分だった。

「今はまず自分達がここから出る事を考えよう。そうするしかない……余計な事は考えるな」

冬耶が念を押す。

「わかった」
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