君がいた
周りは、それをただ呆然と見ていた。
「…お前達黒龍だろ?
こいつに次なにかしたら命がないと思え」
拘輝は、そう言ってあたしの手を引いて歩きだした。
あたしは、少し進んでからその手を振り払い後ろを振り向いて叫んだ。
「二列で歩かなきゃダメだよッ!!
後、湊君は自意識過剰を直しなよ!
顔が良くて女は近づいて来るかも知れないけど
そのなかに湊君のこと内面から見てる人いないから、最後には自分が悲しくなるだけだからー!!」
あたしは、さっきとは違って声も高く優しい口調で言って、最後に微笑んで、少し騒がしい繁華街を後にした。